ダイナー

ノワール系ザ・エンターテイメント小説。凄まじい暴力と色気の連続で、頭がクラクラする。暴力に次ぐ暴力シーンの連続だが面白い!!さわりだけ読むつもりが、一気読みしてしまった。


始まったと思ったら拷問されて、いきなり自分が埋められる穴掘らされてるもんなあ、主人公。きっと親御さんは言うな、あんな野蛮な小説読んじゃいけません!あ、もちろんR指定です笑。

主人公オオバカナコは、しょうもない理由で殺されそうになり、なんとか命は助かるが、会員制殺し屋向けレストランでウエイトレスをすることになる。レストランにはボンベロという店主がいて酷使され、次々と現れる殺し屋達で、彼女の命は引き続き風前の灯火。なんとか生き延びようとボンベロに対抗しようとするが、果たして彼女は生き延びられるのか?!

このボンベロが堪らないのだ。殺し屋それぞれの嗜好に合わせて、とてつもなく美味しそうな料理を作る。その料理には艶があり、色気すら漂う。

「パティが焼きあがると厚くカットしたチーズをグリドルの上に一枚載せる。あっという間にチーズは液化し、周囲に流れ出す。胃がキュッとなるような香ばしい脂の匂いが立ち込める。それをフライ返しで掬うと準備万端のバンズに載せ、さらにその上にチーズを何枚も重ねた。熱々のパティが重ねたそばからチーズを溶かしていく。やがてパティと共にレタスやトマトなどの具材もチーズのコーティングで大方、隠れてしまった。」

今すぐこのハンバーガー食べたい!!

ボンベロは暴力的で、女子供と言えども容赦がない、だがそこがまたいい。とは言え、一度仲間になったら、そこには情が厚いのだ。相棒の菊千代に対しても、強い信頼と愛情を持っている。菊千代可愛いよ、菊千代。昔の女からの愛され方、愛し方も堪らんのです。

現れる殺し屋やギャング達は、もちろん一癖も二癖もあり、それぞれが悲惨な過去を背負いながらも、どぎつい悪人だ。個性が強力すぎて目が離せず、ページをめくる手が止められない。

これは映画にして欲しいけど、実写で見るにはグロくなりすぎるかな。でも見てみたい。ボンベロは誰に演じて欲しいだろう、スキンは?この話の続きは??と妄想していたら実写化されるらしい。

藤原竜也がボンベロか。私のイメージとは違うが、蜷川実花が監督は面白そう。妄想が止まらなくなるエンターテイメント作品だった。今回読んだのはハードカバーだが、文庫は若干内容が違うらしいので、読むのが楽しみだ。

悪い男達に心を殺られてしまった。きっとこれから何度も読み返す。

 

ダイナー」への2件のフィードバック

    • サイコーでした♪
      ホラー系お化け屋敷を、ジェットコースターで駆け抜けるような感覚。
      もう一回乗りたーい‼︎

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