悪党たちの大英帝国

created by Rinker

パスポートも持っていない内弁慶で主な知識は読み物とアニメで手に入れる気の散ったオタクなので、イギリスと言えば帝国主義全盛の時代に世界の美味しいところを総取りしていた皮肉好きの人々がいる国という勝手なイメージがある。

 

そんな国の悪党ばかりを集めた評伝とくればそれは必読だろうと思い手に取った。伝記や評伝はあまり読まない方だが、読むとしたら子供の頃に読んだ世の中の善ばかりを集めたようなものでなく、清も濁も両方が描かれたものが読みたい。この本はなかなか正解だった。

 

作中で気になった人物について雑にキーワードを拾ってみた。

ヘンリー8

残虐、浪費家、女好き、美食家
シェークスピア
宗教改革
勢力均衡

クロムウェル
王殺し(レジサイド)
清教徒革命
貴族院廃止、共和政の開始
出不精
無冠の帝王

パーマストン
貴族生まれ
ヨーロッパの戦争回避能力強強
アヘン戦争、生麦事件
奴隷貿易取り締まり
新聞と仲良し、中産・労働階級に人気

ロイド・ジョージ
庶民生まれ
貴族の敵
新聞と仲良し
蔑ろにするけど(王)殺しも、(議員)追放もしないよ
ドイツに莫大な賠償金、課したくせに晩年はナチスと仲良し
国民保険法、老齢年金制度
貴族として死去

チャーチル
貴族の中でも圧倒的アッパークラスな貴族生まれ
アニメに出てくるようなボンボン
(戦争の)現場大好き
巻き込み上手
サミット(頂上会談)始めた
言葉の達人、ノーベル賞
アル中、だけど長生き
あえて庶民として死去

 

王様
王様殺し
貴族生まれの庶民派
庶民生まれで最後は貴族
貴族生まれで最後は庶民

現代に近づくにつれて階級のグラデーションが作られているようだ。強烈な階級社会なのだろうと思っていたイギリスだが、時の施政者を見ると時代の流れとともに意外と変化してきたものなのだなと興味深かった。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です