投資家が「お金」よりも大切にしていること

泣く子も黙る運用成績の、ひふみ投信のトップにしては、ずんぐりむっくりしたクマさんみたいなビジュアルと笑顔が、警戒心を抱かせない人だと思っていたら、やはり努力して培った部分もあるらしい。


若い頃は、感じの悪いタクシーの運転手を怒鳴ったりするくらいには、尖っていた人だったそうだ。

「良い消費者でなければ良い投資家にはなれない」と努力して、どんな人にも紳士的に振る舞うようにしたらしい。

お金の話すると行儀悪いという風潮って、試験前にすごく頑張って勉強をしたのに、「全然勉強しなかったよ」と言ったりする精神性と少し似ている。

一生懸命しているところを見られると、格好悪いし、変に目立ちたくないしと。

日本人はお金が大好きなのに、そのことを大きな声で話すことに罪悪感を持ち、他人のために寄付をしたり、本当の自分のしたいことに有効に使ったりせず、真面目にお金を向き合うことをしない人が多いとある。

マネーリテラシーが低いと言われる日本で、藤野氏は小さいうちからバーチャルマネーを使って投資して、競い合うゲームをするような金融教育には大反対しているらしい。

会社は血の通った一つの生き物であり、それを理解しないまま投資ゲームを行うと、単なるマネーゲームになってしまうからと。

個人的には、働くことはやりがいを生むし面白いことで、それが価値を生むということと、投資の方法に早いうちから慣れて理解すること、同時に教育をしていけば、保守的なこの国でも投資がもっと一般的になるのではと思ったりもするけど。

かなり噛み砕いて、理想を語っている本だ。中学生位の頃に読みたかった。

今の自分は少々世間の垢にまみれているので、巻末の方の経団連の大企業をあれこれ言ってるあたりを、もう少し深掘りして読みたかった。

と思っていたら、本書は日本十進分類法だと論理学、道徳にくくられるのか、それなら納得。次回は著者の本読むときは、もう少し投資の世界に踏み込んだ本にしよう。

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