解錠師

現在と過去を行ったり来たり系小説。たまたま2冊続けて読んだのだが、この手法ってボーッとしてる時期に読むとストーリーにおいてきぼりをくらいがち。もしくは、もともとアタマが悪くて、ついていけてないだけか笑。

幼い頃に事件に巻き込まれて話すことができなくなった美少年は、絵を描くことと鍵を開けることが大好き。しかし、そのことは彼を新たな犯罪の道へと導いてしまう。

それぞれのエピソードはとても魅力的なのだ。交換マンガ日記のラブレターを交わす場面とか、これなんて青春恋愛小説?って感じだし、鍵を開けるシーンの息詰まる描写はエンジニア系専門職好きの自分としてはシビれる。

なのに、いまいち乗り切れなかったのはエピソードと登場人物盛り込みすぎだからじゃないのかな。

色違いのポケベルが呼ぶ様々な悪い道。とんちきだったり、エリートだったりする泥棒仲間。錠前破りして入った家で出会った心に傷を抱えた少女。そして彼が話せなくなるきっかけになった過去の事件。

入れ込みすぎじゃない?そして、今ひとつそれぞれのエピソードの必然性と必要性が噛み合ってなくない?

私の理解が間に合っていないだけなのか。過去と現在行ったり来たり方式がますます理解を難しくする。最後のシーンもなんだか腑に落ちない。女ってそんなに待つもんじゃないと思うんだよな。

長引く梅雨で発酵した脳みそでは展開についていけなかった。難しがるような小説ではないところがまた。

タイミングの問題か作家との相性か。とりあえずニック・メイソンは気になっていたから、またチャレンジしよう。

 

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