女性アスリートの教科書

たまたま著者と話す機会があり、女の子がいる親御さんや、女性アスリートの指導者に読んでほしいと言っていた。

オリンピックやスポーツの世界大会を見ていると、最近は女性アスリートの活躍が目立つ。

このあいだの平昌オリンピックでも、カーリングやスピードスケートパシュートなどで盛り上がった人も多いのではないだろうか。

女性アスリートのスポーツがどんどん進化しているにも関わらず、女性アスリートの育成方法については、いまだに男性アスリートのそれを手本として行われることが多いそうだ。

体重管理のためハードなダイエットをしながら、厳しいトレーニングを積んで、体調を崩してしまう女性アスリートがいる。無月経になったり、骨粗鬆症になったり、過食・拒食症になったり。

ここ重要です!!「『女性アスリートは月経が止まった方が強い』と誤解する人がいる。実際は無月経の選手は、トレーニング効果が出にくい」という、調査結果が出ているそうだ。

10代での無理なダイエットは、老後まで影響を及ぼす。女性は10代につくった骨の貯金を食いつぶしながら、一生を過ごす。

妊娠・出産時にも破骨細胞の働きを抑えるエストロゲンの分泌が減る女性は、歳をとってから骨粗鬆症になり、『骨折→寝たきり』になるリスクが高い。

月経の話や体重の話って、女性同士でも具体的にはしづらい話だ。だから他の人と比べることもなく、状態がだいぶ悪くなるまで、そのことに気づけない。

女性は、アスリートでも結果より過程を大事にして、突出するより和を大切にする傾向があるらしく、良くも悪くも目立つのを嫌がる人が多い。

でも、生理も加齢も有るもんはあるんだから、もっとおおっぴらにそのこと話していったほうが、解決する問題もあると思うんだよな。

ましてや、スポーツ育成は科学だ。特徴を捉え、トライアンドエラーを繰り返し、最終的な目標(勝利、自己ベストの更新)を達成するのが目的でしょ。

男性と女性の特徴が違うのなら、その育成方法も違うはず。そしてアスリートの育成方法は、スポーツをそれほどしない人にとっても、役立つことが多いに違いない。

女性が、自分の身体に興味を持って、健康に生きていくのに必要なことが、難しくなくわかりやすく書いてある。良書だ。

 

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