何って面白いんだ!!
読みながら次は?!次は?!それで?!それで?!とワクワクドキドキ、マスクの下でニヤニヤしていた。
スーパー面白いSFを読むコツは科学部分は大体で読むことである。どっちみち全部の理解なんて出来ないし仮に正誤が判断できても物語の大筋には影響しない。だってフィクションだからね!
東大で物理学の博士号まで取ったのに早川書房のSF編集部に勤めて親が嘆いているという嘘か誠かわからないツイートが話題になっていたが皆んながみんなそんなに科学に精通していてたまるものが。
SFにおける科学のことは大まかな方向性を決めてくれるツールだと思って読めばいいのだ。TVが映る仕組みを知らなくても映像を楽しむことはできる。
ただSFでしか設定できないことというのは確かにあって、この本はそれを最大限に利用している。いや本当にまさか、ああ来るとは夢にも思わなかったな。インターネットでネタバレ踏まなくて本当に良かった。読書レビュー書く人たちの良識に感謝したい。
私はこの作家のユーモアが大好きである。ノリツッコむわ、ボケるわ、擬人化するわ。「火星の人」の時もそうだが声を出して笑える。原文だとこのノリツッコミどうなってるんだろう。
ある時、男は見知らぬ場所で目を覚ます。ここはどこなのか?自分は何をしているのか?むしろ自分は誰なのか?自分探しのために残された武器は科学の知識。自分を取り戻した男が壮大な目的のために選んだ方法とは。
ラストの怒涛の展開に涙が滲み鳥肌が立つ。こんな終盤ギリギリまで展開が読めない本は久しぶりだ。読み終えて即もう一度読みたくなる(実際読み返した)。読んだことのある人と熱く語り合いたい。宝物のような本だった。
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