生まれついての落ちこぼれ、国際級のへなちょこ野郎のティム・カーニーはどうしようもない泥棒の失敗で入った刑務所で自己防衛のためギャングを殺してしまう。
逃げ場のない刑務所でギャングの仲間に命を狙われることになり絶体絶命になっていたところ、伝説のサーファーで麻薬王ボビーZの替え玉になれば脱獄させてやるという麻薬取締局の誘い兼 脅しにのることになる。
砂漠!森!崖!海!洞窟!危機に次ぐ危機で舞台は目まぐるしく変わり、ドッカンドッカンハードアクションしているのに、いわゆるハリウッド的な軽薄さにはならないのは主人公の魅力か。
ティム、アンタ全然ダメじゃないよ。子供に汚れた世界を見せまいと足手まといなのを承知で連れて逃げ、騙されてるんだろうなと覚悟しながら女に惚れる。八方塞がりのなか次々事態を切り抜けていくところを読んでいると、いつのまにか手に汗握ってティムを応援している自分に気がつく。
なんだよ、出来る漢じゃないか。出来ないできない詐欺か!格好いいぞ!!女、子供に弱いが襲いくる敵には最強。こんな格好悪くて格好いいヒーローはあんまり見ない。