
ランズデール版オゲレツVer.デッドゾーン風味かなと思って読んだら大体合ってた。
この作家って下ネタが好きで、残酷が好きで、エロい女の人が好きで、強い男が好き。よく考えるとこれってジャンプじゃない?1人少年ジャンプ。
あるきっかけで暴力のあった場所で音を聞くと、その場であった出来事が見えるようになってしまった青年。いつ恐ろしい暴力を目の当たりにするかわからない恐怖で酒浸りになって日々をやり過ごしていた青年は、酒場で泥酔した格闘技の達人と出会い、酒を断ち身体を鍛えることで徐々に自分の能力をコントロール出来る様になっていく。そんな中、学校一の美女に呼ばれた彼女の家のパーティで恐ろしい光景を見てしまう。
単純でいいねぇ。怖い→酒浸り→鍛える→モテるようになる→騙されて、おまけにひどい目に遭う→仲間と手を取り合って悪を倒す。嫌いじゃないよ、この単純さ。
強くなっていく主人公に取り残されるのが不安ですがりつこうとするダメな友人(一番酷い目に遭って、救いも何1つなかったのは彼だな)。家庭環境に恵まれず香水依存症の恋人。不幸な事故で家族を失いアル中になった格闘家。普通の人はあまり出てきません。
デッドゾーンはキングの超能力者の孤独を描く名作であるわけだが、この本には孤独はない。ダメな人とダメな人とダメな人が力を合わせて、強大なダメを雑めに退治するみたいな話である。そういう本もあっていいと思うのよね。
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