大好き動物シリーズ。本書は絶滅した動物たちがぼやきながら、絶滅の理由を説明してくるところがなかなかツボです。ぼやきの口調って好きなんだよな。
著者は「ざんねんないきもの辞典」の人か。面白おかしく動物の生態をおしえてくれる本が増えていて非常にうれしい。
本書の中で特に好きだったのは、亀より歩くのが遅くて、地べたに卵産んじゃうもんだから、がっつり食べられちゃったドードー(鳥)さん。やみくもに川から陸に上がって、重たい丈夫な体を維持できるほど食べ物もなく、「とりあえず(陸に)来たけど意味なかった」とまで言われてるイクチオステガさんだな。
他にもこの間読んだ海洋生命5億年史に出てきた、なんだかわからないプニプニしたディッキンソニア、歯が渦巻いてる魚類のヘリコプリオン、目が五つあって象みたいな鼻のオパビニア、アノマロカリス、ダンクルオステウスに三葉虫なども出てきて非常に良かった。
絶滅する理由は地球のせいか他の生き物のせいと大きく二つのようだけど、陸に上がってみたり、硬くしてみたり、重くしてみたり、オプションいっぱいつけてみたり、それぞれに工夫して生き残ったのが今いる生き物だと思うと、動物を見る目が少し変わる気がしますね。