女性が鼻の下の産毛(場合によっては剛毛)を剃るというのはいつからの文化なのだろう。
まあねえ女性は鼻の下に毛がない方が美しいとか、夫が長年連れ添った妻を蔑ろに若い女性と浮気をしたのでその後因果が回るとかはただの習慣や希望であって時代を跨がなくとも国が変われば変化してしまうような脆弱なものである。
主人公のソーネチカが若い頃本が大好きでそれを仕事にするくだりがあるが特に伏線にはならない。小柄な体で懸命に子供を育て夫に尽くし女性らしさを維持する余裕がなく鼻の下に硬い毛が生えてきてもそのままであることが夫の浮気の原因であるわけでもない。
人は伏線を回収するために生きているのではなく、生きている中に因果のようなものを感じることがあるだけなので致し方ないのだろう。とはいえソーネチカの人生を現代で思えば、晩年に酷い目に遭いましたねと思ってしまうのだけれども。
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