任侠病院

  まいどお馴染み任侠シリーズ。3作目の舞台は病院。心配性で苦労性のヤクザ、日村。今回も組長の気まぐれ文化活動熱に振り回され、病院の再建に挑むことになる。さらに今回は地域からの暴力団排斥の動きで、阿岐本組も立ち退き運動の渦中に晒される。悩める日村の行方はいかに。

  遠回りや時代錯誤のように思えても、人生の基本をきちんとやっていくことの重要さを描くシリーズ。職場環境は整理整頓、人間関係はお客様だけでなく同僚も大切に。喧嘩をするときは、負けないように相手のことをきっちり調べましょう。でも一人勝ちしないように引き際は大切にね。てな感じですかね。当たり前のことを当たり前に言ってくれる本は重要だ。それでこそ変化球の本が存在意義を持つ。

  今回は組長の活躍が目についた。八方塞がりの状況に振り回されるばかりの日村に、背景を調べるため調査を命じ、ご同業との交渉では矢面に立ち、きっちり成果をもぎ取るのです。自由気ままなだけでなく、やはりやるときはやる漢!!

  自由奔放で大胆不敵に見える組長、苦労性でいつも心配ばかりしている日村。日村がこのまま組長の背を見て成長したら、いつかどっしりした組長になれるのだろうか。実は組長も若かりし頃は心配性だったりしたら面白いな。

  今回一番好きだったのは、真吉と稔が日村に詫びのために買ってくるたこ焼きの場面。母親に言えなかった礼を二人に言う日村。人は成長し、わからなかったことがわかるようになり、出来なかったことができるようになる。組長の立派な背を見て頑張れ日村!!(でもたまには安心できるといいね笑)

 

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