前知識無しに読み始めた。1話完結じゃないんかーい!基本的には、1冊の本の中で話を完結させてほしいタイプなので、これは結構なストレス。
ヒト型の近接戦闘兵器・機甲兵装「龍機兵(ドラグーン)」は警視庁特捜部SIPDの中核をなす特殊装備。搭乗員として日本の警察と契約したのは、元傭兵、元IRAテロリスト、元ロシアの刑事。取り仕切る沖津旬一郎は、架空の警視庁の部署、特捜部の部長で、元外務省勤務という変わり種。ある時、キモノと呼ばれる二足歩行型軍用有人兵器「機甲兵装」の出現により、SATと同時に現場に出動するが。
パトレイバーとか、エヴァンゲリオンとか、ナウシカとかの匂いがプンプンする。元傭兵の「姿」はナウシカのクロトワのイメージで読んだ。アクション物に詳しくないなりに、臨場感をもって読めたので、その手のロボアクション物がお好きな方は読んだらいいと思う。「人がゴミのよう」なシーンが結構出てきます。警察小説としての側面も持ち、クセのある搭乗員たちの持つ過去も、それぞれに興味深くはある。
が、いまひとつリアリティにかけるというか。フィクションであっても、一定のリアリティがないと、共感のしどころがなくなってしまう。どこか安手のアニメじみた、IRAテロリストや傭兵たちの孤独に、若いころ読んだらもっと興奮しただろうか。
広げた風呂敷は、一定のところでたたんでほしい自分には、ちょっと合っていないのかも。続きを読むかはちょっと保留。