空飛ぶ馬

主人公は、国文(学部)出身の父を持ち、自らも大学の文学部に通う、文化的に品の良い家庭で育ったお嬢さん。壇ふみとか阿川佐和子の若い頃のイメージ。


小さい頃から黄表紙を楽しみ、日本の文化にかなり詳しく、純文学・古典英米文学を読み、落語や歌舞伎も好きで、オペラでマクベス見たり、アマデウスを観劇する女子大生か。行くとこ行けば、今でもそんな女子大生いるかな。

巻末の解説で、デビュー当時作者の北村薫を、女子大生だと思い込んでた読者がいたとあったけど、この女子大生の主人公の描き方は、どう考えても男性だと思うのだけど(実際、当時の北村薫は中年男性だったそうだ)。

自分も学生の頃、もっと日本の純文学とか古典英米文学を多く読んでいれば、今より上品な大人になったかな。

ダメだ、ハマってたのが西原理恵子だったから。

西原さんの前夫の鴨ちゃんが、タイの男娼の中に野球の衣笠みたいな見た目の人がいて、落とすのが得意だったのは壇ふみと阿川佐和子タイプって言って、西原さんが二人に「あんたたち心に獣飼ってるって!」って漫画に描いてたことをふと思い出した。

なんの本だかわかった人教えてほしい。思い出せなくてモヤモヤする。

日常の中にあるサスペンスやミステリーを、落語の噺や演劇・小説になぞられて、マジックのように解いていくのは、落語家の春桜亭円紫。

元気いっぱいで光り輝く若さを持った主人公の私(主人公の名前は出てこない)と、親子ほど年の離れた名探偵の噺家はいいコンビだ。

話が進むごとに、主人公は世間に触れ、喜んだり、切なくなったり、ショックを受けながら、ある意味では世間の垢に触れて少し大人になる。

読書や落語や観劇が趣味で、アルバイトも化粧もしたことのない「ヨーロッパの不良少年のような」お嬢さんが、言うなれば少し汚れて傷つくことで経験値を上げていくのだ。

続きが気になって、巻末にあった次巻以降のあらすじを読んでいたら、あんまりなネタバレが。そうなのか!それ、あらすじで言っちゃうのか!!ネタバレを補って余りある内容なのか。

うーん気になるな。文学、演劇、落語様々なキーワードの情報収集にも良い。これは人気があるのが納得のシリーズだ。

 

空飛ぶ馬」への2件のフィードバック

  1. 北村薫、いいよねぇ。
    昔、ハマりました。
    西原さんのその話は記憶に無いなぁ。

    • コメントありがとうございます。
      実は、私この作者初読だったんですよ。とても素敵ですね。
      続編や別シリーズがいろいろ出ているようなのでこれから楽しみです。

      西原さんの件は、昨夜本棚ひっくり返したのですが
      見つかりませんでした。どうでもいいエピソードなのに
      非常にモヤモヤします 笑

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