売れてる本なのに読み損なってたものを読むシリーズ。売れっ子作家 万城目 学氏のデビュー作である「鴨川ホルモー」は圧倒的青春ノベルであった。
自意識の強い主人公のモノローグで進むストーリー。良くも悪くもマンガみたいなコミカルなキャラクター。恋あり、笑いあり、戦いあり。和風ファンタジーの要素を持ち込むことで独特な味わいをプラス。
なんせ「ホルモー」という言葉のパンチである。なんなのそれ?!というツッコミ待ちの言葉を思いついただけで作者の勝ちだ。雑に言うと、時間を持て余した若者を使って神々が暇つぶしして遊んでんじゃないかって話である。
興味深い設定ではある。登場人物たちも魅力がないわけではない。しかしながら、この短い文章作る折に「青春」と打とうとして予測変換の「税収」の方が目につくようなお年頃になってしまった自分には今ひとつ響いてこないのであった。
本を読むにも旬というものがあるのだろう。気になった本はすぐに読んだ方がいい。
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