仏陀の鏡への道

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小さい頃にインディー・ジョーンズシリーズを見ていて、なぜ彼は作品が変わるたびに恋人が変わるのだろう。前のあの人とはどうなったんだ!と憤慨したものである。本作でニール・ケアリーは猛烈な恋をする。ニール・ケアリーお前もか!つい、そう思ってしまった。同窓生だったあの子のことはどうするんだ。

 

前作からの流れで1人孤独に隠遁生活を送っていたニールのところにパパがやってくる。そろそろ社会復帰をしてもいいんじゃないかと言うためだ。しかしその復帰戦は想像以上に遠いところにニールを連れていった。

 

中国人女性と共に突如消えてしまったバイオ企業の研究者を連れ戻すことが今回のニールの任務。それほど難しいものではないと思われた任務は、ニールが彼女に出会った瞬間にガラリと変わってしまう。

 

えー、今回のモチベーションは一目惚れ⁈追手をまいて単身香港に乗り込むのも、監禁され劣悪な環境で薬漬けにされるのも、肋骨折りながら険しい山で追手から逃げるのも大好きな女性を守るためなの?まあいいけどさと思いながら読み進める。

 

毛沢東による文化大革命、鄧小平の台頭などにより翻弄された中国の人々が事件の鍵を握ることになる。当たり前だが中国でのくだりは漢字が多い。なんとなく流して読んでも漢字が多いとそれなりに中身が受け取れるのがいいところであるが、文から受ける圧力が強まり読むのが億劫になるところでもある。前作とはなかなかに風合いが違う。

 

ニールの必死の追跡・逃亡はいっそ死に場所を探すための軌跡のようでもある。大切だったけれど守れなかった者たちへの懺悔のようにニールは奔走する。自分が愛されなくても、今度こそは大切なものを守りたい。「自分も自分を愛していない」この言葉に込められた今までの彼の犠牲を想うと心が痛い。

 

深い傷を癒し、次作でまた活躍してほしい。なんかごめんねニール、お調子者のジョーンズ先生と一緒にしちゃってさ。あなたのは自分の中の欠けてしまった何かを埋めるような恋なんだね。多少惚れっぽくてもいいから元気になってまた戻ってきなよ!

 

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