生きていてもいいかしら日記

子育てに疲労困ぱいのそこのあなた。会社の上司にうんざりのそこのあなた。はたまた、将来に漠然とした不安をもつそこのあなた。北大路公子による、笑いの滋養強壮と栄養補給ははいかがでしょう?

笑いの力というのは不思議なもので、本音で大笑いすると、肉体の疲れが具体的に軽くなるような気がする。

え、本なんて読んでる時間はないって?心配ご無用。北大路さんのエッセイは1話3ページ。寝る前のひと時に1話読んでみれば、翌日の寝起きがなんとなしにスッキリするような気持ちになるかもしれないような気のせいのような。

北大路公子さん。座右の銘は『好奇心は身を滅ぼす』。日常の本当にどうでもいい(ヒドイ)事柄を面白おかしく書くのが上手い。

本書での私のツボ。

太っていることと乳輪の大きさと相撲の強さは無関係。

体脂肪率が40%になった公子さんは、見知らぬ娘さんに足を踏まれてもその4割が脂肪。

お父さんのゴミの分別方法について。

公子さんの素敵なところはたわいもない日常の笑い話の中に、時にとても文学的な文章が紛れているところ。

古い箪笥の裏に住んでいる小さい神様。姉の正体。など、どこからそんな発想が出てくるのかというくらいの素敵で、時にサスペンス溢れるホラを吹く。

もしかするとすごい爪を隠した鷹の人が、才能の無駄遣いをして面白エッセイ書いてるんだろうか。いや、だとしてもそれは無駄遣いじゃなく贅沢だ。

嗚呼、出会えて良かった。まだ既刊の本が結構あるんだよな。これからが楽しみで楽しみでニヤニヤしてしまう。

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