この本を読んであまりに上生菓子が食べたくなって百貨店に行ったのだが好みのものが見つからず、とらやの限定 黒豆黄粉羊羹を買って帰った(これもまた美味しいものなのだが)。
しかしどうにも気持ちが収まらず、翌日職場で引き続き食べたい食べたいとわめいていたところ同僚が買ってきてくれて、晴れて菊の形をした上生を食べて本懐を遂げたのである。自分の食い意地はともかく、非常に和菓子が食べたくなる本である。
商店街のある街で暮らす高校を卒業したばかりのアンちゃん。ぽっちゃり体型を少し気にしている彼女は進学も就職もしなかったので、何かしようと街にある百貨店の和菓子店でアルバイトを始めることにした。
個性豊かな同僚たちとお客とのやりとりで見えて来る季節ごとの和菓子の存在は読んでいるとホッとする。和菓子の名前の由来やどのような席で利用されるかなど勉強になることも多い。
この店の店員がアンちゃんの存在に癒され愛するように、殺伐とした本が多い当家の本棚に癒し担当として置いておきたい本であった。
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