イギリスの旨いウイスキー作ってそうな地方の雰囲気。雨降りがちで、森と崖があって、風が強くて、潮の香りがして、ねちっこい人間関係。最後のは明らかに偏見だが。気候と環境で人間性をうまいこと表現しようとしているなら成功だ。
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「円熟した厨二」などと矛盾したことを思いつつ読了。政府や財界の中枢による陰謀論。マインドコントロール。ナノテクノロジー。シンギュラリティ。最新テクノロジーを使った悪事やその操作手法で描かれるスリラー小説。
最近、歴代の徳川将軍を思い出すときは、めっきりよしながふみの『大奥』で思い出すようになっている私だが、こんな本を読んでいると源義経や武蔵坊弁慶について思うときも町田康の義経で思い出すようになってしまう。
続きを読む 大阪万博、開催決定記念で読み返した。
この漫画、主な舞台は大阪の千里 。太陽の塔が見える街だ。本作で太陽の塔はシンボル的な存在。とはいえ、あの「芸術は爆発」的なアバンギャルドなイメージではなく、街に住む人々を見守るまさに太陽のような存在として。
放射能と放射線の違いもわからない人間が、感情的でなく政治背景などに(出来るだけ)左右されずに、この手の話を知りたいと思った時に、難しくなく原子や放射線の仕組み、人体への影響とその取り扱いかたを知るのに適した良い本だ。
1930年代以降にかけてニューヨークを舞台に、市井の人々の人生を記者のジョゼフ・ミッチェルが切り取るそれぞれの一代記。軽い気持ちでアメリカの古い酒場のことが書いてあるのかなと手に取ったら、ニューヨークの市井の人々半端ないっす。パンチのある人ばかりが、ぞろぞろ出てきた。
大好き動物シリーズ。本書は絶滅した動物たちがぼやきながら、絶滅の理由を説明してくるところがなかなかツボです。ぼやきの口調って好きなんだよな。