ぜーんぜん怖くないんだけど。そう思って読了したのである。語られる逸話は、地方のマタギなど猟師の人々の中で、昔から語り継がれている話をとりとめもなく綴ったものであり、オチがとか種明かしがとかそういう話ではない。 続きを読む
月別アーカイブ: 2019年6月
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私の名前はルーシー・バートン
なんだこの薄氷を踏むような緊張感の母娘の会話は。一歩間違えると奈落に落ちてしまいそうだ。決して喧嘩をしているわけではないし、難しい話をしているわけでもないのに。 続きを読む
認知症の親と「成年後見人」
最近よくある「親が歳をとったら読む本」。著者は「70歳を過ぎた親が元気なうちに読んでおく本」を出しているが、私見では60歳を過ぎたら早すぎるということはないように思う。
風神の手
梅雨である。空気は水分を多分に含み、身体も水を吸って重くなるような気がする。重たい身体は思考能力を鈍くし、頭痛など身体の不調を呼ぶ。 続きを読む
プリズンホテル1夏
あやかし草紙
太陽のパスタ、豆のスープ
最底辺
ルポタージュと言えば潜入取材。しかしこのルポライターの潜入の様子は、ほとんど常軌を逸している。 続きを読む
死に山
第二次大戦後のソ連。スターリンの死後、抑圧が弱まり、若者らしく詩を読んだり歌を歌ったり山に登ったりすることを愛した大学生たちは、若者らしい冒険心と将来のための登山の資格取得のため冬のウラル山脈を目指した。そこで恐ろしいものが待ち受けているとも知らずに。 続きを読む
犬の力 下
上巻で若者たちの成長譚は終わる。後は地獄の道を果てしない奈落(あるいは天空)に向かってひた走るばかり。 続きを読む